2018年1月12日〜14日まで香港から深センに出かけました。
きっと誰かの役に立つことを信じて、Facebookに投稿した記事を編集して公開します。
旅行の基礎情報
行き(高速船)
香港島の上環駅直結のフェリーターミナルより深センの蛇口(セコウ)ターミナルへ。
※セコウの発音にコツあり、そのまま日本語読みだと通じない。
ほとんどの高速船はマカオ行きのため若干マニアックなルートになるので、付近の人によく確認をすること。英語はよく通じる。
出国&入国の審査はあるが、手荷物にカッター等を入れていても良い。
船の時間は45分くらいだが、入国に時間がかかる。
帰り(高速船)
深センの蛇口ターミナルから香港国際空港直結の船乗場スカイピアへ。
蛇口ターミナルへのアクセスは付近の地下鉄からバスが出ているので探す。
なんと香港国際空港の飛行機のチェックインも可能。飛行機の乗り継ぎと同様の扱い。
蛇口ターミナルは今まで見た港のなかで最も近代化されていて驚いた。
カッター等を持っていたので没収されそうになる。
例外処理のようだが、スカイピアで荷物をピックアップし香港エクスプレスのカウンターで再度チェックインをするという方法で対応してくれた。
政府系スタッフは北京の人よりも、人間味が感じられ丁寧な印象を受けた。
なかなか英語は通じない。
宿泊
Airbnbを利用した。中国国内からも同サイトにはアクセスができるが、wechatアカウントを事前に教えてもらうほうが無難。
ハイテックパーク(高新園)駅の近くの高層マンションの1室だった。一泊1500円くらい。管理人が部屋までの道順や解錠の方法をきちんと案内してくれず苦労した。調べてみたら幸いにも普通のホテルは付近にたくさんあった。
深センの言語
普通語。すぐ近くの香港は広東語だったので驚く。ここまでズバッと分かれるものなのか。
深センは新しい都市で中国全土から色々な人が引越してきたらしいので土着文化との連続性は薄いと思われる。
支払い方法
wechat payがないと何も買えない!わけではない。現金もちゃんと使える。
ただし香港ドルは原則使えないので中国元を用意すること。
国際クレジットカードは使えない。香港のオクトパス(スイカのようなもの)も使えない。
便利な支払方法はwechat payかアリペイと言える。(外国人は使えないけど)
旅行記
深セン旅行記・1日目(工場見学)
工場に行く予定だったのでwechatで連絡とったら工場のスタッフがフェリーのチケットを取ってくれた。wechat経由でもらったQRコードを見せたら発券できた。
フェリーは高速フェリーで外には出られない。
国をまたぐ船の旅行は初めて。中国側では厳しい入国審査があった。蛇口に入ると、香港simは使えなくなった。
工場のドライバーさんが自分の名前を持ってターミナル出口で待ってくれていた。
仕組みは聞けなかったが、ターミナルから出るときにドライバーさんがwechatの何かの機能を使い、出口のバーを開けていた。すごい。駐車場の料金支払が車乗りながら出来る。
景色が香港とあまりに違うので驚く。
まず香港では工事の足場は竹でできているのだが、こちらは金属でできていた。建物は何もかもデカい。人口で植えた植物が多い。とにかく新しい街という感じ。郊外はいかにも中国って感じの粉っぽい街。
今回はVIP対応だったので、MTG中に香港simが使えなくてまいったよ(汗)みたいな話を冗談でしたらMTG中に誰かが中国本土用のsimを買ってきてくれた。wechatが復活する。
工場では過去のコミュニケーションミスの防止方法を話し合えたり、次回作の試作をみんなで遊んだり、機材見学ができてよかった。特にダイカットの刃の作り方がイマイチわからなかったので、それを知れてよかった。次回は作り方を踏まえてデザインできそう。食事後、次回作の製造方法について担当者と話し合えて、その場で仕様書をつくることができた。あって話すのが一番早いと実感。
工場見学の後、ドライバーさんが深セン市街地まで送ってくれる。付近で素敵なカフェを見つけたので入る。巨大なパンだが、購入後いい感じにカットしてれて飯になる。カフェの費用はほぼ日本と価格差はない(香港も同様)1食コーヒー付きで、600円くらい。
英語の通じる率は、かなり低い印象。多少の中国語がしゃべれないと旅行で苦労する。なので中国語を勉強しようと思った。
深セン旅行記・2日目(華強北)
宿はハイテックパークという駅の近く。町並みは東京駅付近のように綺麗。緑も多くモバイク置き場になっているが外国人はwechat payが使えないので乗れない。現地の人はかなり乗っていた。
昨晩のカフェで朝食。緑のパンは前日に食べた豪華な中華の中にあった緑の豆腐(黒豆らしい)に味が似ていた。アンパンのように、伝統的な料理がパンになったものか?もちもちで美味しい。コーヒーはデフォルトかなり甘め。
秋葉原の何倍もの電子部品の販売面積、深センのイノベーションの心臓部という華強北(ファーチャンペー)を訪れる。
土日だったのであまりやっていなかったが、電子部品を扱っているフロアが1階〜4階にあり、上部は各店舗のオフィスになっている模様。裏口に社名表とエレベータを確認した。
ビルの道路に面した部分は屋台が多い。IC等の色々なものがロールで販売されている。またスマホの修理工場的な場所があり、たくさんの人が店内で修理している。
華強北に行っても何か明確に作りたいものがないとその凄さは分かない印象を受けた。華強北自体も数ブロックの規模でありとんでもなく大きいわけではない。英語は通じない。なので、この街を有効に使うためには電子部品に詳しい日本人+ある程度ものづくりに詳しい中国人が必要だと思う。街中でプロトタイプの設計を決めながら部品をあつめつつ、マスプロダクションの計画も立てられると思った。ちょっと冷やかしで見に行ったくらではよく分からないと思うので、アイディアと人材を揃えて訪れるのがいいと思う。
屋台でナッツ入り辛いヌードルと肉まんを買う。これで180円くらい。安いし、うまい。そして辛い。最近整備されたっぽい広場の階段で食べる。
ヌードルを食べていたら下の広場で、ピカチューみたいなのと、アイボ(黄色)みたいなのと、セグウェイ(タイヤがごつい)みたいなものの夢の共演が行われていた。
アイボみたいなもののカンバンを発見した。
メイクブロックの店舗があった。自分でブロックのように作れるドローンキットがあり、とてもおもしろかった。工夫次第でプロペラ駆動の玩具になったり、ホバークラフトになったり、コマになったりする。MITのスケッチでプログラミング可能。
深セン旅行記・2日目(油画村)
華強北から地下鉄に乗りダーファンへ。地下鉄が発達しており移動しやすい。ダーファンは郊外エリアなので途中で地下から地上にでた。
油画村は画商・画材屋・作家・美術館がすごい密度で密集している地域。お店のすぐ脇で売り物の絵が描かれている。ダーファンは香港の画商の贋作工場として発生し、現在もそんな感じな雰囲気。描き方の基本はスマホか写真で原作を常に表示しつつ、それを油絵で書き直していく。見本は、風景だったり、結婚写真だったり名画だったりする。小さくて人気がないものは500円くらいから買えて、油絵をとりあえず家に飾りたいと言う人にはリーズナブルで良いと思う。
お絵かき体験教室もあった。子供がかわいいイラストを見本に油絵タッチで複写している。絵画は写真がでてくるまで複写が基本だったので、ある意味伝統的な姿と言うべきか。
街内の美術館では中国国内の若手アーティストを集めた展覧会が行われていた。オリジナル作品としてテーマや表現方法など、大変おもしろかった。北京で描いている人が多かった。入場無料。
職業として生活が出来る複写業界があって、一部にハイ・アートがあるのは、案外自然な形態なのかも知れないと思った。基礎技術をつけるのには複写がいいと思うし。
帰り道、郊外ならではの大型スーパー(ウォルマート)があったので入ってみる。旧正月間近で置かれている商品が正月モード。おみやげに正月飾りを買ってみた。ちょうど欲しかった箱ティッシュ(宿に紙が無かった)が15円で売られていたのでゲット。惣菜売り場も盛況。漢方っぽい物体が量り売りで大量に売られていたが流石に怖くて買えない。内容が分かる食材だけを買って、宿の台所で料理した。
深セン旅行記・3日目(出国・支払い)
噂どおり現金取引はほとんど行われておらずQRコード支払い。現金はおもったよりも流通しているが、ボロボロなものが多く、地下鉄の乗車券を買うときの機械がお金を受け付けてくれない…!仕方がないのでカスタマーサービスセンター(結構並んでいることが多い)で機械が読める綺麗なお金に換えてもらう。
最終日の午前中は時間があったので「世界の窓」というテーマパークに行った。だが、金がなくて入れない!手元の香港ドルは全く使えず、(歩き方には深センでは使えると書いてあった)クレカは使えず、キャッシングできる機械(あったとしてもユニオンペイのみ)がなく、土日なので銀行もやってない。目の前まで来て入れないとかあるのか、、今の時代。
外国人はwechatペイもクレカも使えないので超不便な現金しか使えない。現金が不便すぎてクレカも使える場所が少ないので、QRコード支払いが一気に普及した印象を受けた。逆に言うとQRコード支払い一択と言える。
一方、日本は現金が便利すぎるのだと思う。どこでもATMがあって引き出すことがでるし、お金が綺麗で機械が読んでくれるし、偽金もない。最近はクレカを読めるお店も増えたし、スイカが便利だったりする。現金はなくなったほうがいいとは思うが、全部が全部QRコード支払いにならなくても良い気がした。
下の写真は駅にあったチケット販売機。アプリで何かしらするとチケットが出てくるように思われる。
地下鉄で蛇口港へ。とても巨大で到着と出発が階で別れていたりしていて空港みたい。・・・と思ったら飛行機のチェックインカウンターもあった。ここで荷物を預け、香港には入国をせずに飛行機に乗り換えられるようだ。搭乗時間になると、エスカレーターが動き下に移動でき搭乗できる。ほんとうに飛行機に乗るみたいな気持ちで船に乗れた。
香港⇔深センは、空港乗り換えて船に乗るのが旅情があってオススメ。
(濱田)